2021/08/21
食品はいろいろな温度で提供されます。サラダなどは低温で保管された食材を加熱せず、低温のまま提供します。加熱して温かい状態で提供されるものもあります。調理場でしっかり加熱調理して、温度が冷めないうちに食べてもらうものや、お客の前で加熱する鍋物のような物も同じ条件です。
お弁当などは、一度加熱したものを冷却して販売し、食べる前に再加熱するようなものもあります。すべて環境において、少なからずも温度の変化が発生します。その変化の程度を抑えたり、短時間にすることが重要です。HACCPでは、この温度の管理がとても重要です。
それは細菌の繁殖しやすい温度帯があるからです。10度から60度が危険な温度の幅で、食品の中で細菌が増殖します。ある一定量を超えた場合に、食中毒に原因となってしまいます。そのリスクを減らすためには、この温度帯に食品をさらさないようにすることです。
できるだけ短い時間にすることで、増殖をさせないことがHACCPでは重要となります。冷たいものは10度を超えないように、冷蔵して食べるまでそのままの温度で維持できること、加熱したものは60度以下にならないようにして、冷却が必要なものはできるだけ短い時間で10度まで冷まします。再加熱も十分に内部まで加熱される方法を明確にしておく必要があります。そして、この温度の条件を満たしていることをしっかりと確認して、記録に残すこともHACCPでは重要な作業です。