2021/08/21
温度管理の基本は温度計の選択で、用途や予算に合わせてなるべく精度が高く、信頼性に長ける製品を選ぶことが大切です。精度はイコール金額ではありませんが、基本的に価格が上がることで精度も比例して上昇する傾向にあるのは確かです。ただし、高信頼の温度計は校正できること前提に設計されていたりするので、校正込みで精度が高められているといえます。温度管理においては温度計の扱い方も重要で、必ず想定されている環境と使用方法で設置や運用を行うことが必要です。
また温度計に衝撃を与えたり、センサーを損傷させると正確な温度管理は難しくなるので、優しく丁寧に扱うのが原則となります。温度管理は外的な要因によって精度が変化するので、例えば外気に晒される屋外環境だと、高精度な温度計でも性能を発揮できないです。これは屋内環境でも同様だといえますし、外気が流入したり発熱体などが近くにあれば、当然ながら温度計の表示に狂いが生じます。温度管理は環境を含めて取り組むものですから、可能な限り外的要因を排除して、正確性の高い温度の記録や監視を行うのが正解です。
校正に対応する製品は定期的に校正すること、複数台の設置ができるなら同一の製品を複数導入して、誤差が大きくないか相対的に比較しながら判断するのも大切なポイントです。遠隔で監視できるシステムは便利ですが、画面上に表示される数値を鵜呑みにすると温度計の故障や狂いを見過ごすことになってしまうので、劣化や破損を疑う姿勢で監視業務にあたることも大事です。