2021/08/21
HACCPはハサップと呼ばれる食品の衛生管理手法で、もともとはアメリカで宇宙食の安全性を確保するために発案されました。一般的な食品業界でも高く評価されており、世界中の企業がこの手法で製品の衛生管理を行っています。近年では食品の製造と流通がグローバル化しているため、日本では2018年6月に食品衛生法が改正されました。改正された法律によって2020年6月1日から、全ての食品関連企業にHACCPの導入が義務付けられています。
当初の1年間は導入が猶予されていましたが、2021年6月からは完全義務化されており食品関連企業はHACCPを導入・運用しなければなりません。この衛生管理手法は危害要因分析と重要管理点という2つの概念によって構成されています。危害要因とは原材料や製造中の食品に混入する可能性がある有害な微生物や化学物質、金属などの異物のことです。これらが混入・増殖して生じる可能性がある健康への悪影響を予測し、具体的な管理手法を確立してルールを定めます。
重要管理点とは全ての製造工程の中で特に重要な加熱や冷却などの工程のことです。健康を損なわない程度まで危害要因を確実に減少・除去するため、分析に基づいて管理します。HACCPでは全ての製造工程を細分化して、それぞれの工程ごとにリスク管理を行います。特に重要な工程は重要管理点とされより厳格な管理が行われるので、危害要因によって不良品が発生するのを防ぐことができます。
全ての製品を工程ごとに管理するため、万が一食品事故が置きても迅速に原因を究明して適切に対処できるというメリットもあります。HACCPのことならこちら