2021/08/21
温度履歴は様々な分野で非常に重要な役割を担っています。トラック等の物流が非常に盛んになり、生鮮食品などもこの物流によって迅速に全国に郵送されるようになったことから、私たちの生活は従来に比べ非常に便利になりましたが、その反面輸送途中による様々な状態を知ることができないため、衛生的な問題や品質上の問題などについて十分に理解できない傾向があります。例えば食品などは輸送途中で温度が上昇し品質が変化したとしても、その後冷却されることで冷たい状態で手元に届くことになり、その品質の変化に気がつかない事は少なくありません。そのため後々大きな問題が生じることが少なくないのです。
特に食品の場合には品質が変化することにより人体に影響を及ぼすこともあるため非常に神経質に管理しなければならないのですが、その一方で迅速に郵送すると言う目的も果たさなければならず、その管理がおざなりになってしまっている面もありました。このようなことを避けるために、近年は温度履歴を管理することが頻繁に行われています。温度履歴の管理は輸送途中で一時的に温度が上昇した場合、その温度が上昇したことを記録することで後で確認したときに温度の変化が確認でき、品質が損われている可能性を確認することができます。温度履歴の管理の方法は様々あり、簡単なものでは規定値以上に温度が上昇するとサインを表示するものや、数値として記録されるもの、または遠隔からリアルタイムで温度を管理できるものまで様々あり、用途に応じて使い分けられています。